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「感染性廃棄物容器」正しく使えていますか?

感染性廃棄物容器のイメージ

感染性廃棄物を処理するには「専用の容器」が必要になります。適切な処理がされないと、別の場所でトラブルや事故が生まれてしまう可能性があるからです。この記事では感染性廃棄物の処理現場で発生しているトラブルやそれを予防するための正しい「感染性廃棄物容器」の使い方について解説していきます。

■感染性廃棄物とは

感染性廃棄物とは、感染性病原体が含まれるまたは付着している廃棄物、あるいはその可能性がある廃棄物のことを言います。その中でも臓器や血液が多量に付着したガーゼや脱脂綿などは「特別管理一般廃棄物」、注射針やメス、破損したガラス製品など鋭利なものは「特別管理産業廃棄物」と、排出される廃棄物の中身によって分類されます。

■感染性廃棄物の処理現場で発生するトラブルや事故

感染性廃棄物の処理の現場では、さまざまなトラブルや事故が発生しています。中でも頻繁に起こっているのが針刺し事故です。廃棄物の詰め込みすぎによって蓋が取れたり、注射針が容器を突き抜けたりすることによって自身の身体に刺さってしまうことがあります。また処理にはお金がかかるため、不法投棄などの問題も発生しています。感染症の汚染源になるリスクが高い感染性廃棄物は適切な処理が必要となります。

■「感染性廃棄物容器」の正しい使い方

トラブルや事故を防止するためにも、「感染性廃棄物容器」を正しく使うことが大切になります。次から具体的な方法を紹介していきます。

①廃棄物によって適切な容器を選定する
感染性廃棄物を入れる容器はただのゴミ箱ではありません。中身の廃棄物がこぼれて感染しないような機能が備わった専用の容器になります。廃棄物の特徴によって適切な種類の容器を選定することが大切です。
・鋭利なもの(注射針、メス等)耐貫通性のある堅牢な容器
⇒金属製容器、プラスチック製容器を選定
・液状又は 泥状のもの(血液等)
⇒プラスチック製容器、段ボール容器(内袋使用))廃液等が漏洩しない堅牢な密閉容器を選定
・固形状のもの(血液が付着したガーゼ等、鋭利なものを除く)
⇒段ボール容器(内袋使用)堅牢な容器を選定

②容器に「バイオハザードマーク」を表示する
バイオハザードマークを容器に表示することで、関係者が感染性廃棄物であることを識別できるようにします。内容物の大まかな種類も識別可能なため、関わる人の感染リスクを減らしたり適切に分類することに繋がります。バイオハザードマークについて詳しくは下記ページでご紹介しておりますので、ご覧ください。

③容器に廃棄物を詰めすぎない
なるべく少ない容器で済ませたいからといって廃棄物を詰めすぎるのはよくありません。容器容量の8割程度で、重さは持ち運びに負担がない程度にとどめましょう。

④容器の蓋を確実に閉める
処理業者へ渡す前に必ず蓋が閉まっていることを確認しましょう。廃棄物は蓋を閉めた容器のまま運搬され、その後容器ごと処理されます。

⑤容器表面の血液等による汚れを拭きとる
中身の感染性をもった廃棄物が容器に付着していると、そこからも感染につながる可能性があります。容器表面の汚れを拭き取った後に処理業者へ渡すようにしましょう。

⑥適切に分類する
感染性廃棄物と一般の産業廃棄物では処理にかかる費用が大きく違ってきます。大きな病院では特に廃棄物の量が多く適切に分類しなければ病院の経営を圧迫し、不法投棄につながる恐れもあります。よってなぜ分別が必要なのか周知し、適切に分別することが必要となります。

今回は感染性廃棄物の処理現場で発生しているトラブルとそれを予防するための正しい「感染性廃棄物容器」の使い方や重要性について解説しました。医療機関や処理業者によって対応が変わってくるかもしれませんので、事前にルールを確認し、より安全な廃棄物処理を目指していきましょう。

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